
この記事では、温泉ソムリエや温泉入浴指導員など様々な温泉資格を持つ
温泉旅バカひかさ・謎の温泉キャラと、温泉の知識を学んでいきます!
今回のテーマ
湯使い・源泉かけ流し
温泉の使い方

ここまで泉質のことを学んできたけれど
最後に扱うのは「湯使い」だよ。

温泉の使い方ってこと?

そう!
温泉が好きな方は特にここにこだわりを持っているよ!

温泉の使い方なんて、温泉分析書を見てわかるの?

実は、温泉分析書だけではわからないんだ。
でも、温泉法施行規則というもので、
掲載の義務があるんだ!
温泉法施行規則 第10条
法第十八条第一項の規定による掲示は、次の各号に掲げる事項について行うものとする。
一 源泉名
二 温泉の泉質
三 源泉及び温泉を公共の浴用又は飲用に供する場所における温泉の温度
四 温泉の成分
五 温泉の成分の分析年月日
六 登録分析機関の名称及び登録番号
七 浴用又は飲用の禁忌症
八 浴用又は飲用の方法及び注意
九 次項各号に掲げる事項
2 法第十八条第一項第四号の環境省令で定める情報は、次の各号に掲げる事項とする。
一 温泉に水を加えて公共の浴用に供する場合は、その旨及びその理由
二 温泉を加温して公共の浴用に供する場合は、その旨及びその理由
三 温泉を循環させて公共の浴用に供する場合は、
その旨(ろ過を実施している場合は、その旨を含む。)及びその理由
四 温泉に入浴剤(着色し、着香し、又は入浴の効果を高める目的で加える物質をいう。
ただし、入浴する者が容易に判別することができるものを除く。)を加え、
又は温泉を消毒して公共の浴用に供する場合は、当該入浴剤の名称又は消毒の方法及びその理由

温泉法だけじゃないんだ・・・

温泉施設の方は、
温泉法施行規則は温泉法と一緒に確認をしないといけない。
それくらい重要なことが書いているんだ。

この第10条には、温泉を提供するにあたって、
使う人が見えるように掲示しないといけないことをまとめてるんだ。

その中で2のところ見てみたい。
温泉法施行規則 第10条
2 法第十八条第一項第四号の環境省令で定める情報は、次の各号に掲げる事項とする。
一 温泉に水を加えて公共の浴用に供する場合は、その旨及びその理由
二 温泉を加温して公共の浴用に供する場合は、その旨及びその理由
三 温泉を循環させて公共の浴用に供する場合は、
その旨(ろ過を実施している場合は、その旨を含む。)及びその理由
四 温泉に入浴剤(着色し、着香し、又は入浴の効果を高める目的で加える物質をいう。
ただし、入浴する者が容易に判別することができるものを除く。)を加え、
又は温泉を消毒して公共の浴用に供する場合は、当該入浴剤の名称又は消毒の方法及びその理由

なんか水を加えるとか加温するとか書いてる・・・

そう!
加水・加温・循環濾過・入浴剤添加・消毒
の5つのポイントだ。

これらの項目を順番に見ていこう!
加水・加温

加水・加温は、文言そのまま。
温泉は熱すぎるものもあれば、冷たすぎるものもある。
だから、水を足して冷やしたり、熱を加えて温めたりすることで、
入浴に適した温度にするんだ。

温泉に水を加えたら薄まらないの?

そう!そこだ!
水を入れると薄まるから成分に影響があるよね。
同じくお湯を入れても同じだ。
これらの行為は温泉分析書が出てからやるので、
分析で出た数値よりも薄いよってことを
ちゃんと示さないといけないわけだ。

じゃあ加水や加温ってあまりしない方がいいんじゃ・・・

いやでも、それってさ、
めちゃくちゃ難しくない?
温泉は自然のものでしょ?
偶然のものだからそこは仕方がないんだよね。

それでもそれぞれの温泉で努力があるんだ。
例えば温泉を冷ますとき、水を加えるのではなく空気に触れさせたり、
かき混ぜたりすることで温度を下げる。
温泉を温めたいときは、熱交換器を使って
お湯を使わずにヒーター的なもので温める。

このようにして、
できるだけ泉質に影響が出ないように温泉を運営されている方々もいるんだ。

温泉の施設の方も大変なんだ・・・
循環濾過

さて、次は循環濾過(ろか)。
これはとても大切なポイント。
温泉を使い回しているかどうかだ。

一度使った温泉をろ過して使うということ?

そう。
もちろん濾過するから綺麗ではあるんだけれども、
温泉を使いまわすと濾過するタイミングで成分も奪われていく。

でもそれなら、どこの温泉も循環濾過しなければいいんじゃないの?

そう思うよね。
でも、温泉は自然のものだ。
場所によっては温泉がたくさん湧き出ていないというところも多い。
そういう場所は循環濾過をせざるを得ないんだ。

温泉は大切な資源なんだね。

もちろん、温泉に入るということを考えたら、
されていないほうがいいと思うかもしれないけれども、
やらざるを得ない温泉もあるということは知っておきたいね。

温泉を残してくれている人たちに感謝!!
入浴剤添加

入浴剤添加は、そのまま入浴剤を入れるということだ。

え?温泉にあの家で使うような入浴剤を入れるの?

不思議だよね。
実際にはなかなか入浴剤添加有りの施設は見ない。
僕はみたことないな。

でもね、昔、ある白濁で有名な温泉が、
だんだん温泉が白く濁らなくなってきてしまったことがあったんだ。
施設としてはイメージダウンはしたくないよね。
そこで君ならどうする?

白く濁るようにする!

そう。
それがまさに温泉偽装として事件になったんだ。
イメージダウンしないように、入浴剤を加えたんだ。
当然、利用者からすれば騙されたことになるよね。
だからこのルールは必要なんだ。

温泉は自然のものだから、色が薄くなることもあるのかぁ

温泉は生きているんだ。
マイナスな変化もあるけど、
中には新しく泉質が増えるなんてケースもあるんだ。
ネガティブに捉えるというよりは、
生きた温泉だからこそ、その瞬間を楽しんでほしい!
消毒

項目で最後に触れるのが消毒だ。

消毒っていい事じゃないの?

普通ならそうだよね。
でも問題は消毒、特に塩素系薬剤を使った消毒は成分に影響するんだ。

塩素って学校のプールとかに使ってるやつだ!

そうそう。
温泉好きな人は特にこの臭いがやっぱり気になるんだよね。
温泉に来たらプールの消毒の臭いってちょっとイメージ違うよね。

温水プールの気分!

そうきたか・・・
(その気分なら結構良くない?)

でも温泉やで?
よく硫黄臭とか言うやろ?

たしかに、温泉に行った気分はなくなっちゃうか・・・
そうなると消毒もないほうがいいのかな・・・

消毒をすること自体は悪いことではない。
ただし、高品質な温泉を届けようとすると、
しないほうがかえって良いこともあるということだね。

でも、そうなると消毒はやっぱりしないほうがいいんじゃない?

そやね。
でも、これは条例でしないといけないパターンもあるんだ。

条例?

条例は都道府県が決めたルール。
公衆浴場を開くにあたって、衛生基準があるんだ。

例えば殺菌力のある温泉(酸性泉や硫黄泉)であれば、
消毒はなくても良いかもしれないけれども、
温泉の多くは消毒をしてようやく衛生基準を満たすんだ。

条例の基準もクリアしないといけないなんて
本当に考えることが多いね。

温泉地ではあまり消毒という形は見られないことが多いけれども、
都会にあるスーパー銭湯型の温泉などでは消毒をしていることが多いね。
源泉掛け流し

さあ、ここまで泉質に影響を与える項目について学んできたんだけど、
最後に「源泉掛け流し」について勉強しよう。

温泉施設によく書いてるよね。

そう。
でも実はこの源泉掛け流しは定義にないので、
捉え方が色々になっているのが現状だ。

あ、そうだったんだ!

僕は、
100%源泉掛け流し
と
源泉掛け流し
の2種類があると思っている。

何が違うんだ?

まず、源泉掛け流しは、源泉をかけ流して利用することだ。
となるとさっきの項目の中だとどれに関わる話かな?

循環濾過!

そうなるよね!
つまり、温泉の湯使いについて、循環式ではなく、掛け流し式であれば、
源泉掛け流しといっても問題ないだろうね。

じゃあ100%は何が100%なの?

これはね、さっきの成分に影響を与える項目がいずれも無の場合を指すと考えると良いと思う。

これってね、要するに
加温・加水・入浴剤添加・消毒なし + 掛け流し
という条件を満たすということだ。

僕が、〜はないほうが・・・
を全て叶えた形式だ!

そう。
だから、温泉を愛する人の多くは、
100%源泉掛け流しを探し求めることが多い。

ちなみに、公正取引委員会の調査では、
加水、加温、循環ろ過などを行っているにもかかわらず、
「源泉100%」「天然温泉100%」などと、
源泉をそのまま利用していることを強調するような表示については
消費者の誤認を招く恐れがあるとして、
温泉施設などに情報提供をしているよ!

たしかに、温泉に水を入れていたら100%ではないかぁ・・・

国民生活センターなどにも源泉掛け流しに関する声が届き始めているので、将来的には法整備がされるかもしれないね。

でも忘れてはいけないのは、
騙すわけではなくその施設ごとの事情がありながら、
できるだけ良い温泉を提供しようと努力してくださっている
ということだ。

温泉を利用する者としてその部分は理解をしておきたいね。
まとめ

てことで、今回は湯使い・源泉掛け流しを学んできたよ。

泉質だけじゃなくて使い方にも考えることがあるんだね。

温泉は大切な資源だからこそ、
使い方はとても大事になってくる。
ここも意識しながら温泉を見ていくと、
温泉へのこだわりや努力が見られてより面白いよ!

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