祖谷物語 〜祖谷温泉郷旅日記〜

記事を開いていただきありがとうございます!
〇〇物語〜〇〇旅日記〜シリーズとは、温泉旅バカひかさが実際に訪れた様子をそのまま記した旅日記です。
ぜひ実際に温泉地を訪れているような感覚をお楽しみください。

【1】旅はきまぐれ、弾丸ツアー

旅の前日、ある焼き鳥屋で緊急家族会議を行いました。
翌日にどこに行くか、何をするか。
うちでは結構普通に、宿泊を含む旅でも前日に予定を決めることがあるのですが、
もう少し計画性を持てという話ですね。

このタイミングで家族恒例「うどんツアー」の実施が決まりました。
僕が大学生になってからは実施をしていなかっただろうから、数年ぶりの開催です。

しかし、うどんは朝との戦い。
ということは、今日は金曜日。大阪から香川まで車で3時間程度かかることを考えると、
土曜日にうどんツアーはしづらいのです。(朝というのは本当に5〜8時くらいを指す)

そこで、土曜日は別の場所を検討した所、以前実は断念した「祖谷温泉」を目的地としました。
この温泉を候補に挙げたのは温泉旅バカひかさ。
ある温泉の本で、徳島に硫黄泉があるという驚きから覚えていたのでした。

朝8時頃に大阪を出て、徳島までガンガンに車で走る。
大歩危小歩危、なんか小さい頃に聞いた響きだが、そこに向かう。
道はまあまあ険しい。雪なんか降ったら通行止めになるそうです。

【2】祖谷の名所「祖谷の蔓橋」

最初に着いたのは、「祖谷の蔓橋」

祖谷の蔓橋

徳島県三好市にある重要有形民俗文化財。
シラクチカズラ(重さ約6トン)で作られたもので、
長さ45m・幅2m・水面上14m。

昔は深山渓谷地帯の唯一の交通施設であったらしい。
通行料は大人550円(しかもPayPayで払える)
しかし550円の価値以上のスリルはある。

普通に怖いねん。ここ。
というのも、橋が揺れるはもちろん、本当にシラクチカズラで網目にできている上に、
防護ネットみたいなものはないので、物が落ちてしまうのです。
景色はいいので写真を撮りたいが、スマホ落とすわけにはいかないので、高さよりも落とさないかのスリル。

【3】祖谷温泉郷はまさに「秘湯」

祖谷温泉郷は途中、ガソリンスタンドで2つに分かれます。
高速を降りて来た人たちは、山を正面にガソリンスダンドを目印に左右に分かれるのですが、
右に行くと、蔓橋の他、道の駅、温泉宿が2軒、
左に行くと今回お世話になった温泉施設に到着します。

今回お世話になったのは、「ホテル祖谷温泉」
温泉に関するガイドブックなどでも取り上げられる超名湯です。

ホテル祖谷温泉

徳島県三好市にある温泉ホテル。
日本秘湯を守る会会員。

ケーブルカーで向かう露天風呂は、
絶景のみならずその泉質の良さで
温泉ファンからは支持が高い。

中に入ると、チケットを購入します。
①内湯(展望風呂)のみ 又は ②内湯(展望風呂)+ケーブルカー+露天風呂
の2パターンになっています。残念ながら、露天風呂オンリーのチケットはありません。

もちろん目当ては露天風呂なので、②で購入。
早速ケーブルカーに乗ろうとしますが、
ケーブルカーは5分で移動するため、露天風呂側に停車している場合には5分待つことになります。
その間は広めのテラスで渓谷を眺めていました。

ケーブルカーが到着すると、好きな所に座れるのだが、一番前に座ることをお勧めします。
その理由は、なんとケーブルカーの操作をできるから。
ケーブルカーの扉を係員さんに閉められると、OKの合図が出されて、一番前に座る人がボタンを押す。
するとケーブルカーは動き始める。
これはなかなかできない経験です!

ケーブルカーの中では渓谷に関するアナウンスを聞きながら、
やや紅葉に染まる渓谷を下って谷底へ行く。
直線で下るからか、距離は近く見え、5分もあっという間です。

さて、到着したら階段を降りて、露天風呂のドアを開く。
すると中は綺麗で、男女に分かれています。
脱衣所も至って普通なのだが、もうすでに硫黄の香りがしている!

ドアをもう一つ開けて歩き始めると、湯はやや白く、その前には素晴らしい渓谷の景色が見え、
強めの硫黄の香りがする。
これがこの温泉の特徴。ちなみに湯の白さはすごい量の湯の華と炭酸だそうです。

実は露天風呂は2種類あり、一方は川上に、一方は川下に目を向けることになります。
どちらであったとしても、祖谷渓谷の素晴らしいは堪能できます。

温泉は、単純硫黄泉。従って、溶存物質の量が多いわけではないですが、
それでもあれだけの硫黄臭がするということはそれだけの総硫黄の濃度の高さがあるということだろう。

温度はほぼ冬ということもあり、寒さに少し負けていたのか温度はやや低めに感じました。
でも、あのような露天風呂は、高温よりもやや低め(それこそ不感温帯)くらいがちょうど良いのでOK!

ちなみに源泉掛け流し度合いで行くと、加水、加温、循環濾過、塩素系消毒、入浴剤いずれもなしのため、
100%源泉掛け流しといえます。さすが秘湯を守る会。

【4】「展望風呂」は別物

さて、ケーブルカー名乗り、山をもう一度登る。受付をした施設の中にある展望風呂に行くことになるのですが、
ここで衝撃を受けます。

浴室に入っても何も匂わない。温泉にも色がついていない(湯の華が舞っていない)。何が起きている!?
お察しの方もいるだろうが、源泉掛け流し度合でいうと、加水、循環濾過、塩素系消毒ありとなっているのです。

同じ温泉でなぜこんなことになるのか。
何かよっぽどの理由があるに違いないので、その対応を批判しようとは思わないですが、とても謎です。
聞けば良かったが、こればかりはちょっと聞きにくい…

露天風呂は100%源泉掛け流し、でも展望風呂は源泉掛け流しとはいえない温泉。
この二つの違いはとても大きいですね。
したがって、100%源泉掛け流しを存分に楽しみたいという方は、展望風呂を先に入る形にするか、
露天風呂のみを使用するという形になるかと思います。

【5】祖谷温泉郷のまとめ

今回行った祖谷温泉郷のホテル祖谷温泉は、本当におすすめができる名泉であると言えます。
正直、四国の中でこのような素晴らしい温泉を見つけることはとても難しいため、
ぜひ実際に体験をしてきてほしいと思います!

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この記事を書いた人

温泉のためならなんでもできる、温泉バカ。
温泉入浴指導員、温泉ソムリエ、温泉保養士、温泉観光士。
YouTubeチャンネル「温泉バカひかさ」では、
温泉旅をテーマに動画を投稿している。
また、Yahoo!エキスパートとしてYahoo!にも記事を投稿している。

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